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SWAN SONG(R18) 感想 [その他一般ADVなど]




フォロワーさんからおすすめしてもらったゲームをプレイしてみました(*´ω`*)

こちら。



SWAN SONG 廉価版

SWAN SONG 廉価版

  • 出版社/メーカー: Le.Chocolat.
  • メディア: DVD



SWAN SONGです。

正直。
辛かった……;つД`)

何がってもうすべてが辛かったですね……あんまり物語の残酷さ、人の生き死に、グロ描写などに精神ダメージを受けない方(になった)のですが、これはあかんかった。

開始5分で……負けました。

未曾有の大地震に見舞われた主人公が、自閉症の少女を残し死にゆく姉と出会う……というシーン(プロローグです)でもう、苦しくて苦しくて一度逃げ出してしまいました。
あらすじを読んでいたので、あまり得意ではない題材ではありますが、フィクションであれば受け入れられるタイプですので、まあ大丈夫かなと思ったのですが。

刺さる刺さる。
それはもう胸にざっくざく刺さるんですね。

濁流のように文章が暴れているというか。
物凄く読みやすくて、すっきりしている文章ではあるのですが、なんと表現すればいいのかな、圧力がとにかくすごい。
すばらしい才能だなと思いました。
ちょっと調べてみたら、ライトノベル作家さんになられたんですね、また機会があったら読んでみたいと思いました。(ごめん、逃げるかもしれないけど)

プロローグからコレなのに大丈夫か……と思いましたが、なんとかフルコンプいたしました。
――でも、もう私のHPはゼロ……よ!!!

でも、なんでしょうね。
これだけわーわーいいながらも、読み始めるともう最後まで読まないと目を離すことが出来ないといいますか……憑りつかれるようにして読んだ気持ちがしています。


こんなに、どこを切り取っても絶望の味がするゲーム作品、初めてでした。
そこがなによりもこの作品の醍醐味であり、人によっては鬼門でもあるようにも感じましたね(笑)

瀬戸口さんの文章表現力にいたく感服しつつ、以下ネタバレ感想です!










本物の狂気、本物の絶望。
それをまざまざと感じさせられた作品でした。
フィクションでありながらその感情の移り変わりと、人間性の変化の描き方はとてもリアル。

いや、リアリティ云々の話はナンセンスかな。
だって誰も体験したことのない出来事の話ですから。
ある意味で、リアルを超えたものですよね。
だって誰も体験したことのない絶望なんですよ。
その絶望を、命を削る様にして文章に起こしている。
そんなイメージすらある作品でした。


なによりも素晴らしかったのは「地震」に対して物語的な意味を持たせなかったところでした。
この地震に何か理由があったり、意味があると、この作品で描き出された狂気や絶望がとたんに陳腐なものになってしまうような気がしていたので、そこはとても個人的に好みでした。

ここで想定されているのは、世界の終末。
街のほとんどが死に絶え、雪に閉ざされた世界で「死ねなかった」人々が、人間という動物のみが持つ社会性を駆使して、希望を探し求める前半。
時間が経過するにつれて、消耗していく資源と比例して精神を摩耗させていく人間がたどり着く絶望の境地を描く後半。
その中で、メインキャラクターたちが、これまでの人生を自分なりに清算するような形で最後の生をどう生きるのかが描かれています。

なんというのでしょうか。
明日に意味が見出せない状態で生きることの恐ろしさを喉元に突きつけられたまま延々とこの世界に生き残ってしまった彼らの顛末を見届けるのが本当に苦しかったし、ノーマルルートが終わったあとはちょっと吐きそうになりましたね。

命の灯と正気が失われていく世界で、色を取り戻していく司と柚香。
その対比がとても美しくもありながら、あまりにも残酷でした。

理不尽な何かに大事なものを奪われてきた二人は、取り戻しつつあった何かさえも、理不尽な何かにすべてを奪われつくされていきます。
ラストシーンは、すくってもすくっても手の内側に残らない砂のような、そんな切なさに溢れていて、「生」と「死」のもどかしさと、ようやく二人が手に入れた「愛」の表現には脱帽。

トゥルーのひまわりの種を配る司には確かに救われたのだけれども、あろえが作った像を立たせてほしいと柚香に懇願する司の方が、やはりあの物語にはふさわしいかな、と思いましたね。

個人的な解釈ではありますが、この物語においてあろえがいる意味とはここにあるんじゃないかと思ったんですよね。

すべてが不確かだった。
世界は、そんな不確かなものであふれている。
それはきっと、自らの命さえも。
それでも。
あろえが修復した像が見下ろす世界は、確かにそこにある。

その世界があるのはきっと、彼らがここまであろえと共に歩んできた道があるから。

理不尽を理不尽とすら感じない、美しいと感じたものに裏切られ、生きることだけでなく、死ぬことにさえ意味が見いだせなかった二人が、最後の最後に縋りたかったのが、その「自らが通ってきた道」なんじゃないか。
そこにこそ、自らの、生きとし生けるものへの肯定が表現されているのではないのか。

そう感じてしまうと、もう心を全部むしり取られるくらいの悲しみが襲ってきて、何故かオートになってテキストを繰らせてくれないマウスを呪いました。

……呪いました。ほんとに。


しかし物語の中にも確かに救いはあって、それが私にとっては田能村さんと雲雀ちゃんの存在でした。
二人の存在が、人としての尊厳であったり、権利であったり、義務であったり……そういうものにしっかり光が当ててくれるキャラクターで、本当にほっとしました。

どんな時であれ、出来るだけ「人として生きていたい」。
他者とのかかわり方、秩序とは何か。
彼ら2人がもつ理解の範囲はとても広く、深いですよね。
それでも、生きることに対して希望は捨てない姿はとてもかっこよく、素敵だった。

一方で、生きるために人として大切なことを失っていく鍬形。
前半、あれほどまでに殺害略奪強姦に嫌悪感を示していた彼が、最終的には息を吸うようにして加害者側に回る様に描かれているところは本当に秀逸でした。
事態の異常さに相まって、正当化する材料がこれほどまでに溢れると人は人として壊れてゆく。
それまた真理だし、生き物としての本能のような気もしますよね。
ここまで生きてきた環境も影響しているところも見ると、ふと自分のたどってきた道を振り返るのが怖くなったりしました。

メインキャラクターたちの、それぞれの視点でシーンが表現されていたのもとても面白かったですね。
だからこそ、覗ける心の深淵。
テキスト枠いっぱいに、塗りつぶされたように現れる文字の嵐。
ただただ圧倒されながらも、読みたくないのに入ってくる彼らの心をそこに感じて、裸足で逃げ出したかったのが正直な感想です。
ごめん、ぶっちゃけ斜め読みしたところもある。
あまりにも辛くて。

知りたくもないし、覗きたくもない。
でも、読ませる何かがそこには存在していて、本当に恐ろしかったです。


ごめんなさい。
喘ぐようにして言葉を探しているので(笑)うまくまとまりませんでしたが、プレイしてとても良かった。
それはホントです。

なんだか新しい体験ができたような気がしましたね。


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