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灰鷹のサイケデリカ ネタバレあり感想 [灰鷹のサイケデリカ]




本日は、灰鷹のサイケデリカネタバレ感想になります。

まず。
最初に注意事項を。



黒蝶未プレイのお嬢様方は閲覧注意の内容になっております。

せっかく黒蝶→灰鷹とプレイしたので、黒蝶をフルコンプし、その知識がある前提で、灰鷹の感想を書いていこうと思っております。
そのため、厳密に、灰鷹のサイケデリカの感想というよりかは、サイケデリカシリーズの感想になっていると思います。黒蝶のネタバレは避けたいよー!というプレイヤーの方は、よろしければ黒蝶をプレイなさってから見て頂けるとありがたいです(^^)


基本的にキャラについて、というよりかは物語、またサイケデリカシリーズの世界観についての感想になると思いますので、キャラに関しての感想ではありませんのでご了承くださいませ。あと、いろいろと個人的に作品に対して感じたこと、考えたことを書いておりますが、本作自体がしっかり答えを提示している物語ではないという性質上もあって、個人的な妄想、解釈の範疇を出ない感想だと思って楽しんでいただければ幸いです。

それでは。
続きからになります(^^)
ご興味のある方はどうぞ。















☆「灰鷹」のサイケデリカ

前作をプレイしていれば、ヒントもたくさん序盤から提示されているためか(外に出られないとか、冬が終わらないとか、鏡がないとことかも強調されてるし)、ミスリードが狙われているわけでもないので、この雪に閉ざされた世界こそが「サイケデリカ」である、ということはだいたい想像がつくつくりになっているのでそう驚きはありませんでしたね。

しかし、それでも蓋を開けてみれば「灰鷹のサイケデリカ」もまた、何気ない日常の中で誰かに対する愛情や想いの掛け違いから起こる、歪な編み目が見え隠れする人間関係が主軸にあるところは最高に面白かったですね。


永遠に続くかと思われた、狼と鷹、二つの種族の不毛な争い。
しかし、ある代を継いだ狼と鷹の子供たちは、かつて夢物語と言われた、両種族の友好という名の平和を実現させようとします。
しかし、その戦いに終止符が打たれる象徴となった「結婚」こそが、皮肉にも平和に皹を入れるきっかけになってしまいます。

灰鷹のサイケデリカが面白いところはここですよね。

フランシスカの罪は、自らの誇りに固執したこと。
オルガの罪は、すべてをフランシスカのせいにしたこと。
エイプリルの罪は、フランシスカを理解してやれなかったこと。
アリアの罪は、何もしなかったことでしょう。

しかし、この「罪」はとても普遍的なもので、こうした「結果」が出てきたからこそ浮かび上がってくる罪ですね。

フランシスカがすべて悪いなんて、思いません。
彼女が鷹という種族のために何をしてきたのか、何に耐えてきたのか。
それを考えると、兄に幻滅し、アリアに嫉妬し、エイプリルに対して怒りを覚えるのは人間としてとても正しい。

最愛の兄オルガが、種族のためではなく愛のために結婚した。

それはこちら側から見ると、当然のように映りますが、おそらくフランシスカにとっては裏切りのように感じられるはずです。
兄妹は運命共同体でなければならなかった。
種族のために、誇り高き鷹の一族のため、狼と結婚する。
それは、ある意味で自己犠牲で、その行為を尊ぶ気持ちすらあったでしょうね。

だから、普通に男の顔をして惚気るオルガに対して殺意が湧く。
その殺意は、誑かしたアリアへ向かう。

至極当然の感情だと思います。

ここの「アリアは魔女かもしれない」と遠回しに言うシーンは、怒られるかもしれないですけど、アイのリボンを隠したタクヤと同様の幼さを感じますよね。(タクヤは幼いので当然なのですが)たったひとつのリボンがすべてを瓦解させたのと同じように、たった一言がすべてを死の淵へと誘う結果となります。

きっとフランシスカはものすごく幼かった。
でも誰も、その幼さに向き合ってこなかった。
親も、オルガも、アリアも、そして夫となったエイプリルも。
だからこそ、取り返しのつかない惨劇がおきてしまうわけです。

きっとね。
幸せな輪の中に入っている自分を見るのが、フランシスカは辛かった。
誰かの幸せを祝福できるほど、自分も自分のために幸せにならなくちゃと頑張れるほど、彼女は大人ではなかったし、満たされていなかった。
だから、彼女を満たすものはただひとつ、「鷹としての誇り」なのだと、思い込もうとしたんだと思います。
賑やかな春の中でただひとり、彼女は孤独を抱えていた。

フランシスカが感じていた、筆舌に尽くしがたい疎外感。
それを、あんな形で昇華してしまったフランシスカを責められるのは、おそらく「子供たち」だけだと思うんですよね。

もう決して埋められないはずの溝に、粉雪をかき集めるようにして作りだされた、オルガとエイプリルのサイケデリカ。
物語は、かつてエイプリルが殺した、ヒューという灰の魔女が飼っていた鷹の魂の導きから始まります。
(もしかしたら魔女につけられた名前はアッシュ(灰)の方かもね)

だからこそ、この物語のタイトルは「灰鷹のサイケデリカ」なわけです。

何て美しいのでしょう。うっとりしますよね。


☆カレイドヴィアの魔石を託された子供たちの世代

親世代の濃い人間関係を踏まえて、子供世代について読み解くというなかなか乙女ゲームでは珍しい作り(といっても最近ではアレもそうだったかな)になっているところも灰鷹のサイケデリカの魅力だと思いますね。

レビューなどでちょくちょく「ルーガスゲー」だと書かれていますが、ごもっともな感想だなと思いますね。
でもそうすることでしか、表現できなかった物語だったとも、個人的には思います。

ぶっちゃけ灰鷹のサイケデリカ、個人的な感想としては大して中身がなかったなと思うんです。
それは、おそらく子供たちの世代の話があんまりないからなんだと思うんですよね。単純に、黒蝶ほどあんまりいろいろと個人個人、深く掘り下げちゃうと「ここ自体が生の死の狭間、サイケデリカなんです、とっくの昔に死んでるんですみんな」ができなくなっちゃうので難しいところではあるんですけどね。
記憶がありすぎたらオカシイから……。

子供たちの話といえば、せいぜいマスカレードを成功させるまでのことと、魔石を手に入れたのはいつか、くらいのもので、あとのサイケデリカが出来た経緯などは完全に親世代の話ですからね。攻略対象は子供世代なのに。

ここが若干乙女ゲームとしては厳しいかなと思いましたね。
親世代が残した遺恨を、子供世代が清算する、というこの構図も、子供世代に感情移入させている(ジェド目線)はずなのに、なかなかキツい。

しかし、なんといいましょうか。
物語として、いや、この物語のヒロインとして、かな。
彼女が、敵対していたはずのルーガスに惹かれたり、ラヴァンを拒めなかったり、レビの正体に絶句したり、ルーガスとティの繋がりに嫉妬したりしてしまうのは、ある意味で彼女が、「親世代」が拗らせた人間として誰もが持つような普遍的な罪を、それを抱える苦しみを、理解する必要があったからだと思うんですよね。

それを知ったジェドだからこそ、彼女は魔女となり、あのラストを選んだ。
皆の罪が、世界の雪解けと共にすすがれますように。

なので、girlエンドを輝かせるためには仕方のなかったことかな、とは思います……?
だからこそ、乙女ゲームと思ったら、痛い目に合うぞ、っていう皆さんの表現につながるんでしょうね(笑)

まあ、乙女ゲーム云々横においても、すべてを受け入れて、理解してジェドをその剣で屠るルーガスは最高に素敵でかっこよかったわけですが。
個人的に、恋愛に関してはルーガスだけでかなり満足したので、あんまり不満はないですね。
王道ではあるんですが、これぞまさに愛してはいけない人を愛さずにはいられなかった者の、最上級のメリーバッドだと思うんですよね。
出会いの場面から、エンドまで、ルーガスルートとして見れば完璧でしたね。
ごちそうさま、ルーガス。

次にラヴァンとレビですか。

……可哀想ですね。
攻略対象としてはかなり分が悪い。

キャラクターとしては、すごくうまいところに落としてあると思うんですよ。
彼らは、やはり狼と鷹の子。
ラヴァンの頑なさは、まさにフランシスカを見ているようだし、レビはエイプリルの本質を受け継いでいますよね。
その辺りが、やはり「血は争えない」という、まさに灰鷹のサイケデリカの根底にあるものをしっかりと表現していて、とってもいいなあと思うんです。
思うんでございますが、乙女ゲームのキャラクターとしては「大丈夫なのか?」といいたくなるのも、うん、わかるわあという。

いやー!
人気投票が楽しみですねー!!!!
エール片手に眺めたいっ……!!!!


☆「黒蝶のサイケデリカ」と「灰鷹のサイケデリカ」の繋がり

ネタバレなし記事にも書きましたが、この2つの関係性が素晴らしかったですね。

黒蝶のサイケデリカベストルートで、あの狭間の世界で「現世」へ帰れなかったものたち(つまり緋影、鉤翅、ウサギの三名ですね)、彼らのその後が、灰鷹のサイケデリカで描かれていました。

しかし、灰鷹のサイケデリカ自体の時代設定は、おそらくかなり昔。
サイケデリカが形成された時代(というか灰鷹のサイケデリカを築いたオルガがかなり昔の人なのかしら)はおそらく、灰鷹の方が古いのでしょうが、3人自体は黒蝶のサイケデリカが閉ざされた後に灰鷹のサイケデリカに移動したという流れなんでしょうね。
きっとサイケデリカ間はパラレルワールド的な位置づけにあるのでしょう。

ここからは完全に想像ではあるのですが、おそらく、緋影が入手し自分と重ねていた、灰の魔女著の「黒蝶のサイケデリカ」の絵本は、実際にはオルガとアリアのことを描いているのではないか、と思います。
灰の魔女は、千里眼で娘の最期を知ったのでしょう。
そして、狂うようにして血で自らを染めていく、その伴侶の悲しさもきっと見通していたのでしょうね。
だから彼女は、黒蝶のサイケデリカという物語を書いた。
カレイドヴィアに想いを馳せながら。
そして、きっとヒューは、灰の魔女に変わって、その孫であるジェドの物語を書くために筆をとった。

それがおそらく今作なんですよね。

中の人は違うけれども(もうこれはしょうがないね)アイちゃんに万華鏡の欠片を渡したのも、ヒューなんだと、思うんですよね。
彼は「サイケデリカ」と「現世」を唯一、時間、世界関係なく旅をできる人だから。
灰の魔女が塔の中で、きっとペンを片手に窓辺で物思いにでもふけりながら千里眼で見ていた、彼女にしかわからないもの。
それに焦がれるようにして、ヒューはきっと、解放された魂でどこまでも旅をするのでしょう。

そう考えると、なんとなく二つの世界を結び付きが綺麗にまとまるような気がして、楽しいですよね。

あと、余談ですが、想像ですけど灰鷹をプレイするとなんとなく緋影くんは灰の魔女に傾倒していたのかな、なんて思いますよね。なんたって、黒蝶のサイケデリカの作者ですから。
あの、すべてが思い通りになる館の主だったからこそ、彼もまた赤い瞳を光らせて、魔女を演じたのかもしれませんね。


☆end:girlの現世


あそこは、BGMとアイちゃんが出てきただけで、アイちゃんー!俺だーッ!結婚してく(以下略)となるわけですが、いろいろと意味深というか、むしろ黒蝶からプレイしてるとちょっと安心しちゃうエンドになってましたね。

あんまり、いつ転生したとか時系列的なことまで考えるのは放棄しちゃいましたけど、間違いなく、灰鷹のサイケデリカに捕らわれていた黒蝶のサイケデリカからの3名は、灰鷹の、あの街に閉じ込められていた魂と共に現世に転生していることが判明します。

転生なっちゃんと緋影兄妹と、アイちゃんたちが再び出会う時はくるのかな?
そして、あの世界から転生したジェドたち灰鷹組と、黒蝶のサイケデリカから夏に帰還済の双子とアキちゃんが出会って交流する時も、いつかくるのでしょうか。

それを想像するととても楽しい気持ちになるエンドでしたね。

というわけで、公式さん。
黒蝶&灰鷹、トゥルーエンド後の現世からのWヒロインFD出してくれませんかね……!!!!!!

アイちゃんとジェド(現世だとミドリちゃん?それとも本名エアルだからハルちゃん?どっちも安直だなwそもそも紅百合とアイも関係ないのか)が恋愛トークしてるとことか眺めたい……眺めたいです……!!!

それにしても、アレだな……。
黒蝶と灰鷹の男性攻略キャラメンツ(ヒューはちょっと無理かもだけど)、揃ったら揃ったで、むちゃくちゃ濃そう……(笑)

なんて。
夢物語を語って、おしまいにします!
うーん、楽しかったよー(^^)


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コメント 2

らら

初めまして。通りすがりの者です。今日、灰鷹をフルコンプしまして…もやもやして色々な方の感想を読んでいました。
文章が上手くて分かりやすく、解釈にも納得です。こちらのブログさんの感想で、喉につっかえていた何かが取り除かれたみたいになって、スッキリしました。
本当にありがとうございます。サイケデリカ、素敵な作品ですよね。私も出来るなら両作品のFDが欲しいです!
by らら (2017-01-11 23:03) 

あかり

>ららさん

はじめまして!
灰鷹フルコンプお疲れ様でした……!!

解りやすいといっていただけてうれしいです(*´ω`*)ありがとうございます……!!
サイケデリカ作品をより楽しむための材料として使っていただけるだけで、ありがたいやらなにやら……!
ブロガーとしてこうして記事に反応頂けるのはとても嬉しいです、こちらこそコメントありがとうございました!

そうですよね!
サイケデリカシリーズ、乙女ゲームではなかなか貴重なシステム&ストーリー展開で、私もとても素敵な作品だと思います。
ほんと、なんにも考えず、黒蝶、灰鷹メンズときゃっきゃうふふするFD欲しいですよね……!!この下地があるからこそ、ものすごく楽しいと思う!!ww

またぜひ遊びにいらしてください♡
ありがとうございました!


by あかり (2017-01-13 11:35) 

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