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Enkeltbillet(エンケルトビレット) クリス・アルバート感想 [Enkeltbillet]




最近なんとなーく。
CERO Dのゲームほど表現が直接的でどこか子供っぽく、Bのものの方がよっぽど恋愛過程を丁寧に描いている作品が多い気がするあかりです。

今プレイ中のエンケルトビレットは後者のタイプ。
若いプレイヤーさんにこそプレイしてほしいなと思える内容であると同時に、10代をとっくに過ぎた私のような大人は、若いお嬢さんたちとは違う楽しみ方が出来る作品だったりします。

まだまだいろんな「初めて」が待っている人にはいろんな感情を呼び起こす作品だと思いますが、一方でいろんなことがすでに初めてじゃなくなってしまった大人にも、初心を思い出すというか、また全然違うノスタルジックな気持ちになれるというか……!

そんなこんなで残暑厳しい中、エンケルトビレット(片道切符)でやってきた、涼しげな北欧の地を自転車で駆け巡る今作品で、今年一番乙女ゲームらしい楽しみ方をさせてもらっております♪


それでは。
クリス・アルバート、ネタバレ感想です。








ケンブリッジ大卒業という高学歴でありながら、何故かツアーガイドをしているクリス。
落語の影響でエセ関西弁のような日本語を離せますが、どこか全体的に頼りない雰囲気です。
そんな恋愛経験なし、外国人にしてはいろんなことに対して臆病風を吹かせる彼が23年間生きてきて初めて知る衝撃の真実。
それは「両親の実の息子ではない」ということでした。


★クリスチャン・アンドレ・ウルヘイム・カール・アルバート

クリスの本当の名前です。
彼は実はサントニア王ヴィンセントと、訳あって結ばれなかったハリウッドスター、パオラの息子でした。
育ての両親は、ヴィンセントに仕えていた者たちです。
ただクリスを育てるためだけに結婚をし、家族という形を成したという過去を持ちます。

本当にこのルートは、サントニア王室のお家騒動(ヴィンセントとその弟イングリッドの王位継承権の争い)に巻き込まれる中で、彼が本当の自分の出生を知る、というお話でしかないのですが、この「明かし方」のじれったさがたまらなくよかったです。

なにせ、エンドまで本人はずっとヴィンセントに言われるがままに、「ヴィンセント王の友人の息子」だと信じて疑わないわけですからね。
この辺が、本当にまっすぐ育った子だなあと思います、クリス。
プレイヤー的には、もうその髪の色と瞳の色で、もしかして……?みたいな予感は、あったよ!!(笑)

ヴィンセントの死後、彼と王妃との間に生まれたクリスチャン(10歳)では荷が重いだろうと、クリスの存在が明らかにされ(ミスターマスジマが絡んでるのね、きっと)あれよあれよという間に彼は王室入りすることになるのですが、その時まで彼はずっと知らないんですよね。

実の父親の死後、ようやく彼がどんな思いでクリスを手放したのか。
どんな思いでクリスを見守ってきたのか。
どんな思いで、知らないフリをし続けてきたのか。
もう会えなくなってから、すべてを知らされる酷さ。
しかし、それもヴィンセントなりの親心なのかなと思います。
そんな苦しみが、きっとクリスをもう一段階強くしたことでしょう。

そして、ヴィンセントが遺したお願いも素敵でした。
どうか、私たちと同じ轍を踏ませないでやってほしい。
どうにかして、クリスと美鳥を一緒にさせてやってほしい、という、王室をイングリッドから守ることとはまったく関係のない、ものすごく個人的なお願いには、ちょっとじんわり。

クリスのために。
母親は彼を手放し、父親は彼を従者に預け、従者は本当の息子として彼を愛し、父親の友人たちはその秘密をずっとこれまで守り続けてきました。
そのおかげで、やりたい放題の弟イングリッド王子の手からサントニア王室を守る役目のバトンは、彼らが大切にチームを組んで育ててきた、真面目で、勤勉で優しいクリスに託されました。

その軌跡が、とても美しいルートですね。

まあ、ヴィンセントが蒔いた種じゃん、っていってしまえばそれまでなんですけどねwww


★「利用する」ことと、すれ違い

彼のルートは、さまざまな人が美鳥ちゃんを「利用する」ルートです。

簡単に言ってしまえば、このルートは、ジムと増島が「イングリッド王の追放」をヴィルヘルムに依頼されていることが背景にあります。
時代を動かす彼らにとって、ヴィルヘルム唯一のスキャンダルであるクリスの存在を、うまく「使う」ことがキーでした。
そんな彼を自発的に「動かす」ために、彼が好意を示す美鳥をつつく作戦に出ます。

もちろんジムや増島たちは、美鳥を利用することに対して抵抗はありません。
しかし、クリスは別の意味で、英語をあまり理解しない、わからなければなんでもYesと頷いてしまう美鳥と仲良くなりなんでも話すうちに、利用しているような気分になるんですね。

ちゃんと話そうとして英語でまくし立てては、自分のふがいなさにがっかりするクリスの姿を見て、美鳥が「私が理解してあげられないからがっかりしてる」と勘違いをして……と、すれ違う様は見ていてとてももどかしく面白かったですね。

そうしてなかなか進展しない恋に悩むクリスもまた、そういった美鳥への気持ち込みで彼らに利用されている駒の一部なので、その構図もよかったですね。



★クリスだけではなにも進展しない恋と親探し


ほんっと、アレックスと仲谷がやんややんやと背中を押し(文字通りのこともやってる)、咲がヨットハーバーで聞き込み調査をし、ジムがヒントを与え、エミルが意味深ことをいいながらも協力し、高階が叱るという、仲間みんなの力を借りないと、エンドまでたどり着けない(であろう)クリスの、ダメさ加減が楽しかったですね(笑)

お坊ちゃんらしいというか、でもそういうところがなんだか憎めないというか。
イイヤツなんだけれども、どうしようもないヤツ。
という雰囲気がまた他のデキる奴ら(主におじさん)とは違って可愛らしかったです(*´ω`*)

個人的にとても胸熱……!だったのが、クリスの生家にみんなで押しかける、というところ。
出会って数日なのに、育ての両親に「クリスに本当のことを話してやってほしい」と直談判にいっちゃうんですからね。
きっとみんな自分たちの心の中にある思いや後悔を、クリスに重ねて見ているというか、そういう雰囲気があって素敵でしたね。

あとエンド付近の、大使館での面接「(合格しちゃって)残念パーティ」のさなかに、美鳥に電話で報告するクリスを茶化しまくるところもとっても仲良さそうで素敵だったし、バーで恋バナになっちゃうメンズたちのシーンもすごく好きだし、こっちが妬けるくらいでしたね。ホントwww

あ、そういえば帰国前の「自分からはほっぺにキスが限界!」なクリスも、ものっすごく可愛かったです(゚∀゚)
あとでみんなに、ほっぺにちゅーだけかよー!ってバカにされちゃうところまでセットでイイネ!


★サントニア王妃となる美鳥

トゥルーエンドの、夢があること、夢があること……!!!!

いいですよね。
ローマの休日みたいじゃありませんか。(あれは逆ですが)
旅行先のハプニングで出会ったことがきっかけで、一国の王妃様ですよ……???

シンデレラストーリーじゃありませんか。
乙女ゲームやっぱり夢がなくっちゃあね……!!!!

彼女を王妃にするのも、彼の力だけじゃおそらく無理だったんだと思うんですよね。
そういうところもやはり、みんなに支えられて育てられたカップル、という感じがします。

また、サントニア王室に入るまでに、マスコミやらなにやらにいろいろ揉まれて覚悟が決まったクリスの声色の雰囲気がかわっているところも素敵でしたねえ。

ここにたどり着くまでに「必ず会いに行く」「嘘つき」っていうメールを交わし合ってるところも地味に好きなんですよね、私。
「何故か」合格通知が一向にもらえない、みたいな逆境からの王室入りなのでねえ、しょうがないんですけどねえ……♪

ていうか、ほんと、増島さん何者なんだろうwwwww






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コメント 2

ほぴ

あかりさん、はじめまして。ほぴ と申します。
実はもう2年ほど前から読ませていただいています。
私と好みの傾向が似ていることが多く読んでいて楽しいので、
同じゲームやCDをプレイされているときは、レビューを密かに心待ちにしています。
(たまに全然違う感想の時もあるのですが、
それはそれで自分との違いを読むのも楽しいし、
なるほど~と思えるので、結局あかりさんの感想を読むのが好きです♪)
そして今回、エンケルトビレットの感想ほど、今か今かと待ち続け、
その一つ一つの言葉にうんうんと頷きながら読むことも今までなかったと思い、
ついにロム専から飛び出してきてしまいました。
エンケルトビレット、楽しいですよね!
こんなにやればやるほど隠しの存在が、真相が気になって止まらなかったのは
本当に久しぶりです。
2~3人攻略後だと「増島さんって何者?!」の疑問MAXですよね(笑)
それがやめられない一番の原因なわけですが。
一昨年の豊作と打って変わって、昨年のオトメイト迷走ぶりに
もう新作予約やめようかと思いつつ、今度こそ!
とガッカリさせられるパターンを繰り返していたのですが、
エンケルトビレットは初報から、「初めての海外旅行」がテーマって古っ、
キャラデザもそんなに美麗でもないし……と限りなくマイナスイメージからの出発でした。
でも華ヤカチームだし、細谷さんいるし、まあちょっとかじってみるか、
くらいの軽い気持ちでの購入でしたが、いざ始めてみれば
もうどうにも止まらないすごい勢いでフルコンプしてしまいました。
(華ヤカは3人やったところで飽きてしまったのに。)
私もアレックス→クリス→高階の順で攻略しましたよ。
でも、今思えばエミルを2番目にやってもよかったかなと思います。
(エミルは共通で興味を掻き立てられた割には、個別√はちょっと物足りなかったので)
アレックスを最初にやって正解でした!
高木さんも雑誌でおっしゃっていましたが、
リュースとそこで働く人々に愛着湧きますし、何気に大団円√ですよね。
美鳥とアレックスのたどたどしいやり取りを繰り返しながらも
少しずつ近付いていく様に萌えました。
細谷さん、うまいなあ。
クリスはホント、夢がある(笑)。
王太子と最後まで実の親子として言葉を交わすことは
なかったところが切なかったです。
でも「お父さん!」「わが息子よ」とかやっちゃうと、
逆に安っぽくなってしまうような気がしますし、
裏でクリスのことをどれほど思いやっていたか、が描かれているから
あれでベストなんでしょうね。
エンド後は出自も、これからの使命もはっきりして
自分の人生に自信を持って向き合うことができたせいか、
雰囲気が変わって堂々としていたのも良かったですが、
恋愛的に初心者なことに変わりないので、
そこらへんのヘタレっぽさも少し残してほしかったなあと。

そうそう、「エンケルト」がデンマーク語ということも知りませんでしたが、
このゲームを始めてすぐにアーベスタ≒コペンハーゲンでは?とデジャブを感じました。
はるか昔に10日間のデンマーク旅行をしたことがあるのですが、
そこで見た観光地や街並み、空港や駅舎に特急まで、
ほとんどが(多分)そのまま再現されているので懐かしいやらなんやらで
思わずアルバムを引っ張りだしてしまったくらいです。
実はこの時、デンマーク人の友人を訪ねてモスクワを出発したのですが、
間違えてストックホルムで降りてしまい、
自分ではコペンハーゲンに着いたと思い込んでいたので、
スーツケースが出てこない!と係の人に泣きつき、
「ああ、あなたはコペンハーゲンに行きたいのね。ここはストックホルムよ」と
言われ、頭真っ白になった覚えがあります。
だから美鳥の気持ちは少し共感できますし、
ちょっと性格後ろ向き過ぎじゃない?逃亡しすぎでしょ!と思いつつ、
20歳でも日本の大学生は精神的に幼いこんな子も多いかな~とも。

すみません!長く語り過ぎてしまいました。
あかりさんの感想を楽しみに待っていますね!

by ほぴ (2014-08-26 21:06) 

あかり


>ほぴさん

はじめましてー!!
コメントを残して下さるのは初めてとのこと、こうして初めてお話出来て、ものすごくうれしいです(*^^*)しかも2年ほども前から読んでくださってるとか……!!

嬉しすぎて言葉もでないです、あわわ( ゚Д゚)!!

ほぴさんがお好きな作品を、私無理ー!イマイチー!と雑な感想を残してる時も多々あるでしょうに、長い間本当にお付き合いくださり、ありがとうございます(*´ω`*)

ブロガーは、どうしても「書きっぱなし」になってしまうので、いつもいつも書いたあとにどきどきしてたりする(小心者)ので、こうして反応を頂けるととてもありがたいです。
出来るだけ率直に、かつ、同じような好みのプレイヤーさんに共感してもらえるようなブログをこれからも目指していきたいです……♪

で。
エンケルトビレットー!!!

ミスターマスジマの存在感が、周回するごとに増していきますね(笑)
本当にwwwまあ、キャストが保村さんということで、なにかありそうだなとは思っていたのですが、まさかここまでキーパーソンだとは!!

背後にある大きな「流れ」を意識させつつも、しっかりと個別ルートの恋愛に集中させてくれる今作品のシナリオは、ものすごく秀逸ですね。

華ヤカは3人で飽きてしまわれたんですねwww
あれは、プレイした順番にも左右されそうですね……!勇や雅あたりは結構派手なので、さくさく進みそうですが、隠しやら茂とかはちょっともっさりしますよね……。それはなんとなくわかる気がします(笑)私も結局頑張って、キネマモザイクまではやりましたが、ポウラスタまでは手が出ておりませんwww

そういう意味でも、高木さん(イチカラムさん)のゲーム、シナリオのテイストはそのままに、だんだんと無駄な部分が省かれて洗練されてきているように思いますね。

初の海外旅行がテーマとか古っ!っていうのはすごくわかりますww
これ、あきらかに広報がヘタでしたよね(笑)
私も実はずーっと情報集めるの放置していて。確かOPムービーだったかな?
アレを見て、購入を決めたんですよね。

テーマとかアオリ文句の割には、すごくムービーやゲームデザインがオシャレですよね。
キャスティングもなかなかバラエティに富んでるし、めちゃめちゃ楽しみになったことを覚えてます☆

私も細谷さん大好きですー!
素敵ですよね!個人的にあんまりきゃぴきゃぴしてる作品に出てる細谷さんより、こういう感じが好きです(笑)

クリスは、ほんっとシンデレラストーリーで、すっごく楽しかったです(*´ω`*)
あの、親子感動の対面が敢えて、ない、というのがすごく、高木さんらしくて素敵でした。
ほんと、おっしゃるとおり、生きている間にわかっちゃうと「安っぽい」ですよね。
死を悟っても直、墓場まで親心をもっていく。
だからこそあのラストシーン、ウェディングシーンが生きてくるなあと感じました。

>そこらへんのヘタレっぽさも少し残してほしかったなあと。

あははは!そうですよね!
私もそこはちょっと思いました!あのあと、ちょっとドジっ子なクリスを演出してくれたら、嬉しかったかも。
まあでもかなり年数が経っていたと思うので、おしりについてた卵の殻がとれちゃったのかもしれませんね☆

>アーベスタ≒コペンハーゲンでは?

おおお!コペンハーゲンにいかれたことがあるんですねえ!
うらやましい!
写真と照らし合わせてみたくなるほど、その雰囲気が出てるってことですよねー!
素敵ー♪
私も一回いってみたいですー♪

ストックホルムにいっちゃった体験wwwそれはすごいびっくり!!
でも、スーツケースが出てこない!と説明された、ということはほぴさんは美鳥嬢よりしっかりしてらしたうえに英語も出来る(゚∀゚)ってことですよね☆素敵!

うんうん、確かにちょっと美鳥ちゃん頼りないですもんね(笑)でも、私は結構周りにこういうタイプがいたので、咲ちゃんのイライラはよくわかります……wwでも、彼女は彼女なりに一生懸命なので、応援したい気持ちはありますが!

それにしてもこういうハプニングってなんだかわからないけど、帰ってきたらいい想い出になってますよねえ♪

いやー、いいお話がきけたわ♪
実際のコペンハーゲンと比べてどうなのか、ちょっと伺ってみたかったんですよね、誰かに♪ありがとうございます(*^^*)


私も、なんでしたっけ、プレミアム・アーベスタ?がロイヤルコペンハーゲン?と思い始めたことから、デンマークをイメージしてるんだな、ってことにやっと気づきました!
お店のロゴとかもすごくおしゃれで、いいですよね!!
北欧らしさが細部まで表現されていて、ほんと素敵なゲームです(*´з`)

はっ( ゚Д゚)
こちらこそ楽しすぎて、長々とお話してしまいました!

ぜひぜひ、また遊びにきてくださいませ☆
暖かい、作品愛に満ちたコメント、ほんと、ありがとうございました!!
またお気軽に話しかけてやってくださいませ♪

余談ですが、ほんと最近のオトメイトは厳しい……デスヨネ。
ちょっとリヴァDがアレだったので、バイナリースターはちょっと見送ろうかなと思っております……PVとツイッターをみて……(笑)




by あかり (2014-08-27 16:14) 

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