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Enkeltbillet(エンケルトビレット)雑感&アレクサンダー・ニールセン感想 [Enkeltbillet]


Enkeltbillet 限定版

Enkeltbillet 限定版

  • 出版社/メーカー: アイディアファクトリー
  • メディア: Video Game




発売からだいぶ経ってしまいましたが、ようやく手にすることが出来ました!!!

エンケルトビレット。

アレックスルートのみを終えた感想ですが、これはいい。

2014年新作プレイした中で、いまんとこ一番面白いです。
何故かファミ通さんで、しらつゆと同様のシルバーなんですが(笑)
それはおそらくゲーム性に関するものかな?読んでないのでわからないのですが……。

北欧10日間クルージングの旅だったはずなのに。
ヒロイン人生初の海外旅行は、ロストバゲージ、スリ、さらには迷子、挙句の果てには意味も解らずパンクな女の子に連れ去られるというトラブル続きで幕を開けます。
たどり着いた先は、ホテル・リュース。
人っ子一人お客がいないそのホテルにあれよあれよという間に厄介になることになるヒロイン。そんなホテルにとっても、彼女にとっても「非日常の10日間」が、そこに吸い寄せられるようにしてあつまったお客たちや従業員たちに、それぞれが抱えた葛藤や「人生の荷物」にきっかけを与えるというお話です。

正直「英語が話せないヒロイン」というのがこんなにもオイシイとは思いませんでした。
言葉が通じないもどかしさっていうレベルじゃないしね。

「何のために」私は勉強し、短大へ進学し、就職をするのか。
立ち止まって考えることを恐れて、するすると人生を歩んできたヒロインがここにきてようやくその「意味」を見つけるんですね。
北欧、という日本じゃない場所にきて、ようやく自分を構成している常識や知識であったり、当たり前だと感じていた自分自身に疑問を持つんです。

苛立ち、時に八つ当たりし、そして後悔する。
でもそんな嫌な気持ちになるのは、ただひとつの欲求からなんです。

ただ、この人たちを理解したい。
それに尽きるんですよね。
ものすごくこの構図がシンプルなだけに、すっと入ってきました。

「無能な日本人」というように非常に冷たく当たられたりすることの多いヒロインですが(特に仲谷恵)あながち彼らが言ってることも間違いではありません。
マイノリティが海外で平等にその国の人と渡り合っていくには、英語力だけでなく、それなりの精神力が必要とされます。彼らはそんな荒波を乗り越えて、その場所で渡り合っているわけです。

ですから、日本人の攻略対象たちがヒロインに向けて投げる言葉は、海外留学などの経験があるプレイヤーさんにしてみれば、幾度となく現地で自分を詰った言葉に似ているので懐かしさすら覚えるのではないかしら……と思ってみたりもしましたね。

何がいいたいかというと、そういうところも含めてとても感情表現においてリアリティがあるゲームだということですね。
それは恋愛描写にも言えることで「(一部)言葉が通じない相手と育む恋」の進め方はとても丁寧でした。
糖度は高くないかもしれません。

しかし、こういう萌えは久々。
台詞回しもとても素敵です。

若干残念なのは、エンドがノーマルもトゥルーもひとつのルート上にあるので、若干繋がりが微妙なところだったり、クエストで、客なのになぜかパシリ同然の扱いだったり(笑)攻略が簡単すぎて(選択肢2つ)これゲームとしてどうなの???という感じだったり……という部分かな。

あとは、どうしても「英語音声」の部分が苦しいですね。
母国語以外で感情豊かに演じるということがどれほどハードルの高いことか。
学生時代多少英語劇などをかじっていたものですから、その難しさは少しですが理解できます。
もちろん、発音などはおおよそ正しいのでジャパニーズイングリッシュ的でも理解は出来るのですが、意味がわかるだけじゃ気持ちが乗らないなあと実感。

自分も大して英語出来ないのでえらそうなことは言えませんが、ちょっと中途半端かなあと思いましたね。でもメインキャストはやはり知名度とキャラクターとの相性の方に比重を置いて選ばれた方たちなのでしょうし、リアリティとの差で難しいところだなあとは思います。

なので、あの、まるで英語の教科書のセンテンスを追うような読み方になってしまうのは、どうしようもないとは思いますね。
分量は少ない(冒頭のみ)なので全く気にならなくはなるのですが、あれだけしかないからこそ、もうちょっといろいろと試行錯誤してほしかったな、と個人的にはわがままなのを承知で思いましたね。

でもそれを差し引いても、シナリオと、このコンセプトがものすごくおしゃれで素敵です。
どうやらタイトルはデンマーク語なようですので、デンマークがモデルになってるのかな?すごくお店のロゴとかも北欧っぽいですし、ゲームデザインもとても可愛らしくて全体の雰囲気が大好きです(*^^*)


正直、内容はそんなにないんです。
これだけのお話で、よくこんだけもたせたなあと思いました。
でも、ものすごく読ませる力があります。
ちっとも飽きなかった。

わからないことがわかっていく楽しさ。
自分の力で切り開いていくからこその充実感。
そして、何よりも相手の心を動かずのは「理解しようとする気持ち」なんだ。

そのことをものすごく丁寧に描いた作品です。

長いとはいいつつも、周回プレイではイベントごとがつがつ飛ばせますし、その辺りもとても好感触ですね。

……と。
長く語りすぎたな……。

それでは!
アレックスのネタバレ感想でーす♪



アレックスは、ホテル・リュースの副支配人です。
副支配人とは名ばかりで、現支配人である父親クラウスとは勘当同然の中。
住所も知らせず電話番号すら知らせず、ヤバい仕事に手を出してその日暮らしをしているドラ息子が、美鳥ちゃんとの出会いをきっかけに父親との和解への道を見出す、というお話です。


★父親と息子

前支配人が亡くなり、自分が継ぐはずだったホテルを母親と自分に任せきりにして、刑事の夢を追いかけた父親を未だに許せないアレックス。
父親があの時、家族みんなでホテルをやることを決意していれば家族はバラバラにならなかった。
両親が離婚したことをきっかけに一人家を出ていったアレックスは、5年経ってもまだ父親とまともに逢うことが出来ません。

この、2人の意地の張り合いがものすごく「親子」らしかったです。
本当はお互いに気になるのに、心配しているのに言い出せない。

このホテルをどうするつもりなんだ。親父一人でやっていけんのか。
お前はこの先どうしていくんだ。

それだけのことを口にするためだけに5年です。
親子とは、きっと他人よりもこじれると大変な仲ですよね。
血を分けた者だからこその、腹立たしさとかもあるでしょう。
でもそれ以上にやっぱり可愛いんですよね。それがクラウスから伝わってくるんですよ。
そうじゃなきゃ、息子から美鳥を通じて電話番号をもらった時あんなにうろたえないですよね。

家族を大切にしなかった後悔。
それが滲み出ている「使わない婚約指輪」のお話もいいですね。

ドラルの星空を、同じことを思い出しながら、別の人と見ているという対比のシーンもすごく素敵でしたね。


★ホテル・リュースはみんなの「帰る場所」

このルートがすごくハートウォーミングなのは、このホテル自体についてのお話でもあるからでしょうね。

客もおらず、借金も抱えているホテルに、終盤「来月末には売却する」という決定をくだすクラウス。
しかしそこで働くモリー、ケビン、カミラは、終わるとしても最後まで足掻きたい、と必死でホテルを盛り返そうと動き出します。
最終的に、父親とそこそこ和解して、仕事から完全に足を洗うため、ホテルを手伝う道を選ばず行方をくらませることにするのですが、クラウスは美鳥たちの帰国日に病気で倒れます。
父親は倒れ、ホテルは支配人不在に。
途方にくれたアレックスの元に、美鳥と共に宿泊していた奇特で変人な客が、さまざまな「投資」をしていきます。
アレックスは、そこではじめて、自分がホテルを継ぐことを決心します。


この「ここがなくなると困るんだ」っていう気持ちがアレックスに伝わるこの感じ、いいよね、本当に。
結局金かよ、っていう意見もあるのかもしれないけれども、ちゃんと「ここに帰りたいから」という理由でみんながそれぞれ出来る「投資」をしてくれるんですよね。

まあ社長さんたちは小切手をひらっときっちゃうわけなんですけど……!カッコイイ!
(他にも理由はありそうな雰囲気ですが!)

この「袖振り合うも他生の縁」を体現したかのような救われ方はとても素敵でしたね。
またこの後、支配人になったアレックスもかっこいいんだ!うん!
ちくしょー!


★「あなたに理解されたい」

アレックスルートは、これに尽きると思います。
彼は無自覚だけれど、誰かに理解されたがっていた。
それはもちろん「父親に」なのですが、彼は美鳥ちゃんとの触れ合いの中で「自分も相手を理解すること」の大切さを知っていくんですね。
そうして、父親へ歩み寄る一歩を踏み出すわけです。

彼が一生懸命、美鳥を理解しようとするところは本当に素敵でした。
何が素敵ってもう、説明できないくらい。
最初は「まあわからなくていいや」という感じなのですが、徐々に、ね。

ほら、歩みの早い人がこちらに歩幅を合わせてくれるような。
そんなじわりとした優しさが感じられるようになっていくんですよ。

最初は言葉がわからないから、ただ人形に語り掛けるようにして本音をぶつけてただけだったのに一生懸命、アレックスの言葉を理解しようとする美鳥に絆されていくんですよね。次第に。
その様が、ものすごく心を動かされました。

そうして、アレックスは美鳥にも理解されたいと望むようになっていきます。


★恋愛について

私、しょっぱなからアレックスはめちゃめちゃ好みでした。
大きすぎる服を着た美鳥に初対面にも関わらず「下着が見えてんぞ?」と無造作に服を直す、というあの出会いのシーン。

たまらなかったです……!!!

ガキのくせに色気づきやがって、みたいなセリフも相まって、ほんと出会いからしてずるいです……!!
何がいいのか、って説明がうまくできないんですけど、こういう「子供扱いしておきながら実際にはこういう女に一番弱いくせに(ニヤニヤ)」っていうのが萌えマス。

んー!!

アレックスの恋愛は、ちゃんと日本的じゃないところがすごくよかった……!
マーベラス!ワンダフル!ファービュラス!!

なんでしょう、ホラ、「付き合ってくれ」「はいわかりました」みたいな恋愛じゃないんですよね。
自分が好きだって自覚したら「恋のはじまり」で、相手にも自分への好意が感じられればそれはもう「恋人」なんです。
そういう認識がすごく、らしかった。

デート……っていうかハングアウトするって感じですかね。
そうして一緒にいる時間が多くなるうちにいろんなことを相談して、こいつといるとなんか安心する、理由わかんないけど楽しい、みたいな気持ちが勝手に盛り上がって、アレックスは(クラウスのことに相談に乗ってもらった)「お礼のキス」を美鳥にしちゃうシーンがあります。

ほんとこの不意打ちのキスが……なんともっぽいというかなんというか……!!!(発狂)
ノリだよね完全に。
俺が好きだからいいよね、っていうノリだよね。
完全にノリでこの人、ファーストキスを奪います(笑)

日本人が奥手なことを知らなかったアレックス。あっさりいろんな段階を飛び越えて謝り倒した後に「やべえ、俺、結婚するまでの覚悟はねえぞ」と真剣に悩むところまでほんと、可愛かったです。


そこもよかったけど、あとは何も出来ないのにアレックスとクラウスのことに口を挟みすぎて、アレックスに怒鳴られて一人バーで酔いつぶれる美鳥ちゃんのシーンもものすごく好きです。

あれだけ、関わるな、出ていけっていったのに。
結局その酔いつぶれた彼女のとなりまで追いかけてきて、語り掛けるんですよね。
本心を。

あの細谷さんの声の甘やかさったらない。

なんでこんなにイラついても、傷ついても気になるんだろう。
言葉もまともに通じないのに、とりあえず顔が見たい。
顔を見れば、やっぱり期待する。
理解してもらえるんじゃないかって。
それの繰り返しで、いつまでたっても学習しないけれども、でもやっぱりそばにいたい。

美鳥ちゃんの「死んだ方がマシ発言」といい、そんな気持ちがいっぱいつまっているようなシーンで、ほんと甘酸っぱかったです。



★「目を閉じてくれ」

ラストシーンですね。
久しぶりです。

キスシーンで萌えたのは。

再会を誓っての「恋人同士のキス」をやっぱり告白とかすっ飛ばして、だって俺好きだし、みたいな感じでやっちゃうところが本当にたまらない。

ここのシーン、2人とも軽口叩いてるんだけど。

ものすごく名残惜しそうなんです。
しかも切なそうなの。
これからお前がそばにいないのだけが残念だなあって笑いながら。

なぜだかわからないけど、私ここでものっすごく泣けたんですよね……!
それくらいアレックスに、ホテル・リュースに愛着がわいちゃいました。

目を閉じろっていったくせに、アレックスは思いっきり美鳥ちゃんを見つめていて。
今度いつ会えるかわからない彼女を愛おしそうに抱き寄せるあのスチルは、ものすごく綺麗でした。

私、その前のアレックスが問いかける「……楽しかったか?」もすごく好きなんですよねえ。
なんだろう。やっぱり泣いたり辛かったり、苦しかったりしたけれども、すべてひっくるめて楽しかったなあという気持ちがきっと美鳥ちゃんの中で溢れてるんだろうなあと思うと、もうあかりさん胸熱で……!!!

またこの裏でクラウスが倒れる、というのもすごくドラマティックですよね。
こういう構図はすごく高木さんらしいなあと思います。

あと好きなシーンはやっぱりそれから4年後の「プロポーズ」ですね。

あのスチルは……反則だと思う……!!!!

指輪をサプラーイズするアレックスのポーズと、そのあとの優しいキスは……もう……ああ、もういいなあ……。あうあうあうあうあう。

「そろそろ結婚しよっか?」
ってストレートなんだけど、ここの会話が2人の関係性を表現していて好きです。
ものすごく。

ふー。
一人攻略してもうだいぶ満足なんですけど、私あの仲谷という城を落とすまではやめられないwww


それにしてもこの人、美鳥ちゃんのスーツケース、仕事とはいえ処分した張本人なのにね。

ものっすごく心外ですwwww



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